ぼっちな社畜サラリーマン

ぼっちになりがちな俺がぼっちで困ってる人を助けたくて始めた。

俺が絶対に『死ね』と言わなくなった出来事。

今週のお題「激レア体験」

 

というお題がはてなブログから出ていたから、

語らせてもらう。

 

よぉ、諸君。

元気か?

俺は元気だ。

 

みんな苛ついた時に簡単に「死ね」って言うよな。

 

俺も使ったことはあるが、

ある出来事をきっかけにそのワードは今日の今まで一切使っていない。

 

その出来事を話そうと思う。

 

これは俺が中学時代の話だ。

 

 

 

 

俺はバスケ部だった。

そこそこ強いバスケ部で俺はベンチだった。

が、

試合にはなんとか交代で出れた。

序列で言ったら8番目。

5人はスタメンだから、

3番目の交代枠と言ったところだろうか。

 

うちの監督は基本的にスタメンを重視してきた。

交代はだいたい3人分しか使わない。

 

つまり序列でいうと8番目までが試合に出れるということだ。

 

そして3年生になってスタメンはある程度固定されてきた。

 

すると起こるのがベンチでの序列争いだ。

 

俺も含めもうスタメンは諦めた。

 

だからこそ、

必死に8番目までに入ろうとベンチメンバーが頑張った。

 

そんな中、

途中まで俺と8番目の序列争いをするやつがいた。

 

本当に監督の評価は同等。

 

彼とはよく言えばライバル。

 

悪く言えば、

本当に都合が悪い存在だった。

 

俺は前の記事に書いたが、

 

wata11blog.hatenablog.com

 

 俺はバスケ部のキャプテンとか、

スタメン組と仲が良かった。

なんなら俺がバスケ部を仕切っていた。

ベンチだけどw

 

俺はここで本当のことを言う。

 

俺は事件が起こる1週間前、

序列の8番目争いしている彼をバスケ部の遊びのメンツから省いた。

 

彼とは普段から性格も合わなかった。

それは小学校の頃からそう。

 

昔からいつも会うたび喧嘩をしていたし、

中学になってバスケ部で序列争いも始まり、

当時の俺は人として最低なことをした。

 

本当に今でもこのことは後悔している。

 

そして、

その1週間後事件が起きる。

 

彼はパスを出さない。

個人能力が高いからだ。

 

うちの先生はチームプレイを好むのでどれだけ上手くても彼の序列は8番目だった。

 

(そうゆう自己中なとこが嫌なんだよ。)

 

俺はいつも彼に対してそう思っていた。

 

そして練習でスタメン組VSベンチ組の試合が始まる。

 

うちの先生は上にも書いたがスタメンをほぼ固定にしていたから、

スタメン組で戦術理解を深めるためによくこの練習はした。

 

俺らベンチ組は、

序列争いのアピールの場として、

スタメン相手にバチバチ当たって必死に喰らいついた。

 

試合も進み試合は意外と均衡していた。

 

まぁ、

スタメン組は新しい戦術とか課題を与えられていたりするから、

ハンデを背負って戦っているから仕方ないのだが、

いつもはもっとボコボコにされていたと、

今ふと書きながら思い出した。

 

試合は終盤、

今回はいけそうということでベンチ組もイケイケムードで攻撃の手を緩めない。

 

そんな中、

彼の手にボールが渡る。

 

ベンチ組は彼がパスしないことを知っているから、

外に広がり彼が攻め込むスペースを開ける。

 

俺ももちろん外に大きく開いた。

俺は3Pシュートをこの時打っていなかった。

だが、

3Pラインより後ろに行き、

スタメン組のカウンターに備えた。

 

彼の選択肢はもちろんドリブル。

個人能力が高いのでスタメン相手でも中まで切り込む。

 

俺についていたディフェンスがすかさずフォローに入る。

 

俺が3Pシュートを打てないからそこでもらっても安心だからな。

 

間違いない適切な判断だ。

 

さすがスタメンだな。

 

そして、

彼はドリブルをやめて、

シュートを打つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにいた全員がそう思っていた。

 

彼の選択肢は、

ドリブルを止めて、

俺へのパス。

 

そこからの流れは俺が今でもはっきりと覚えている。

 

誰もが不意を突かれたパスに俺は、

シュートモーションでもらい迷いなくシュートを打った。

 

そりゃ不意を突かれるだろう。

今までパスを出さなかった男が、

よりにもよって昔からケンカばかりしている、

序列争いをしている俺に出したのだから。

 

これは今でもなぜ俺自身がこうしたのかわからない。

 

だって俺この頃3P打ってなかったんだから。

 

本当に俺自身も体が勝手に動いていた。

 

今でも鮮明に覚えている。

 

パスを貰う時、

俺は彼と目があっていた。

 

そして彼もまたずっと俺を見ていた。

 

シュートを放った瞬間バスケ経験者なら分かると思うが、

ゾーンに入っていると指から離れた瞬間に「入った」と分かる時がある。

俺はそれを普段打ち慣れていない3Pシュートで感じたのだ。

 

パサッ。

 

リングにも全く触れず綺麗にネットだけを揺らしゴールを決める。

 

その瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドサッ。

 

何かが倒れた音がした。

 

彼が倒れていた。

 

監督が瞬時に言う。

 

「お前ら全員職員室に行って他の先生達に救急車を呼ぶように言ってこい!」

「それで指示があるまで3年の教室にまとまっていろ!」

 

教室でしばらく経ち、

俺らは教頭先生から今日はおとなしく帰り自宅待機することを言われた。

 

程なくしてうちに同じバスケ部の中でも1番の親友から連絡が入る。

 

「〇〇〇(俺と序列8番目争いしていた彼の名前)死んじゃった。」

 

泣いた声でそう言われた。

 

俺はこの時の歳まで『』ということに触れたことがなかった。

 

だからこそ電話でいきなりそんな事言われたって実感が湧かなかった。

 

だが事実、

彼は心肺停止で亡くなってしまった。

 

数日後葬式が行われた。

 

俺はここまで本当に実感がなかった。

 

だからこそ泣いてないし、

悲しい感情すらなかった。

 

それは嫌いだったとかじゃなくて本当に、

亡くなったなんて当時の俺は思えなかったんだ。

 

葬儀が進み棺に入った、

綺麗に目を閉じている彼に花を手向ける。

 

それでも綺麗すぎて寝ているだけなんじゃないかそう思った。

 

やっぱり俺の感情は「」だった。

 

そして式の最後、

みんなの列の前を棺桶が通り霊柩車へ積まれる。

 

俺の前を通り過ぎた瞬間、

俺は涙を流した。

 

今でも覚えている。

 

本当にそこで死を受け入れたのだ。

理解したのだ。

 

今まで受け入れていなかった分の感情も流れ込み俺は暫く泣いていた。

 

俺の人生の中で1番泣いた。

 

それと同時に後悔した。

 

俺は彼が嫌いだったんじゃない。

俺自身が彼を妬んでいたんだ。

 

彼は運動神経がよく、

特に球技に関しては、

何をやらせても上手い。

それに比べて俺は不器用で、

ある程度になるまですごく時間がかかる。

そう。

羨ましかったんだ。

 

俺はこの時自分を恨んだ。

自分の性格の悪さ攻めた。

 

謝っても彼はもうこの世にいないし、

許されない。

 

暫くはこうゆうことを考えとにかく落ち込んでいた。

 

俺は馬鹿だ。

 

日が経ち俺は決意する。

 

「人を理解する努力をしよう。」

「悪口で使っていた死ねという単語はもう一生使わない。」

 

この2つの信念は今でも俺の信念として貫いている。

 

人間だから話してて考え方や価値観が違うやつは絶対にいる。

今までの俺は合わないと思ったらも嫌いって思って関係を絶っていた。

だが俺は今では合わなくても極力相手の考え方を理解するようにしているし、

嫌いだとか陰口を言うことは絶対にしないようにしている。

 

そして死ねという単語はもう一生使わないだろう。

だって俺はその言葉の意味と重みを本当に理解しているから。

だから絶対に使ってはいけない単語だと思うし、

そんな軽々しく言えるもんじゃないと知っている。

 

 

 

彼が最後に俺に託してくれたパス。

あれはただのパスなんじゃないと俺は信じている。

 

君は本当に最後のワンプレー。

俺になにかのメッセージを乗せてボールを託してくれたわけだ。

勘違いでなければ俺はそのメッセージの意味をなんとなく理解している。

だがこれは俺の中で留めておこう。

これは俺が君から貰った最初で最後のパスなんだから。

大切に大切に俺の人生をプレーさせてもらう。

 

本当にありがとう。

 

 

 

Copyright ©ぼっちな社畜サラリーマン All rights reserved.

プライバシーポリシー